筋トレの強度について

筋力不足で腰痛や肩こりに

腰痛や肩こりは運動不足によって筋肉量が減少すると発症しやすくなることが明らかになっています。腰痛の場合は脚の筋肉である太ももの大腿四頭筋や太ももの内側にある内転筋、お尻の筋肉である大殿筋、そして骨盤の中を通るインナーマッスルの腸腰筋や大腰筋などの筋力低下が原因でひきおこされるケースが多いです。
肩こりは僧帽筋、特に上部僧帽筋の減少や運動不足、肩周りのインナーマッスルにあたるローテーターカフ(棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋)がおとろえると上腕(二の腕)を支える力が弱まり、肩こりの原因になることが指摘されています。ほかにも足腰の筋肉が弱まって筋肉量が少なくなるとひざの痛みや足首の痛みが発生するケースも多く、これらの関節の痛みを抱えている人の多くが運動不足であることも少なくありません。

初心者は「2日間程度筋肉痛が残る」のが目安

運動不足を解消するため、または肩こりや腰痛をやわらげるために筋トレを行う場合、いきなり激しい運動をするのは厳禁です。特に長らく運動を行っていない人や中高年でふだん運動らしい運動をしていない人が急に激しい筋トレをすると筋肉繊維や腱、関節を痛める可能性があります。
初心者の筋トレ強度の目安としては、だいたい2日間程度、トレーニングのあとに筋肉痛が残るくらいの強度で筋トレをするのがおすすめです。腰痛予防のためにスクワットをする場合には、最初は1日10回でOK。1日10回で軽いようであれば次は1日15回、次は1日20回、というように少しずつ回数を増やしていくことが大切です。

毎日する必要はナシ

筋トレ、と聞くと毎日しなければならない、と考えている人が多いです。しかし、筋トレはかならずしも毎日しなくてもかまいません。むしろ、きっちり筋肉に刺激を与えることができているなら、毎日休みなく筋トレを続けるのはかえって身体に負担がかかるため良くありません。たとえば、腕立て伏せをその日10回やった場合、胸の筋肉や腕の後ろ側(上腕三頭筋)に筋肉痛が残っているようであれば、筋肉痛がなくなるまで腕立て伏せはしない方が良いです。
筋トレの最適な頻度は年齢や目的、筋肉量によっても異なりますが、普通の人であれば週に2回から3回行えば十分です。注意点は「筋肉痛が残っているうちは同じ部位のトレーニングをしないこと」です。筋肉痛があるのに同じ部位をトレーニングしてしまうとオーバーワークになり、かえって筋肉がやせほそってしまう可能性があります。

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