そもそも産婦人科とは?
産婦人科とは、妊娠した女性と、その胎児の経過を観察していき、無事に出産を迎えたのちに、赤ちゃんにも異常がない状態になっていくことを確認した後で退院していくまでの治療かつ、研究の要素を含めた医学的な分野のことを指します。
元々は出産をメインとした産科と、女性特有の疾患の治療を目的とした婦人科とに分かれていて、両方に共通している分野があることから、合体し、産婦人科という分野になったものです。
出産は女性にとってもとても嬉しいことでもあり、新しい生命の誕生は、本人のみならず医者や看護師にとっても日々奇蹟に巡り合える素晴らしいことです。
しかし、それと同時に生命の危険を伴うことでもあり、特有の疾患を持ちながら出産を迎える女性もいらっしゃるので、胎児に影響を与えずに、治療を継続しながら無事に出産を迎えるようにできることが最大の目的です。
多様化する産婦人科
産婦人科の目的に治療があることは述べました。
具体的に治療とは薬だけで寛解するものもあれば、手術のような大掛かりな治療もあります。
また中には妊娠を望みながら、疾患が原因の不妊であったり、パートナーの男性が原因での不妊であったりと原因がいくつもあります。
そこで産婦人科の中でも、そうした不妊治療に重きを置く、不妊外来という専門部署なども分化していっています。
不妊治療をメインとする医療機関では、妊娠すれば卒院とされ、産科をもつ病院への紹介などをすることから、現代がいかに不妊に悩んでいる人もいることが伺えます。
逆に出産に重きをおく産科では、出産を迎えた女性には最大限のおもてなしをすることで出産の苦労を労ったり、次回もまた選んでもらえるように、産後に高級フランス料理を提供する医療機関もあり、まるでホテルのようにもなっています。
施術方式も多様化
最近では、出産時の痛みを伴わない無痛分娩も日本では普及しはじめています。
元々はアメリカで施術されていた分娩方法ですが、日本でも導入しはじめられており、この施術を行うことで痛みを感じずに出産でき、女性の体力を温存できる方法としても注目を集めています。
全身麻酔とは違い意識を保ったまま出産できるので赤ちゃんに無事会えた時の感動ももちろん味わえます。
しかしこの無痛分娩はまだまだ選ばれることが少ない方法でもあります。
それは麻酔を注入し無痛分娩へと移行するのですが、うまくいきむことができないようにもなりえるため、低酸素脳症で障害をもってしまう赤ちゃんのリスクも高くなるためです。
出産では医療的技術介入は少ないことが理想です。
それは医療では薬を使ってしまうため、へその緒を通し胎児にも影響を与えてしまうからですが、そうしたリスクの認識と、その説明をしっかりと医療機関側が伝えてくれることが大事です。