実生活に基づいたリハビリが可能です
整形外科の中には通院困難な患者さんのご自宅に訪問して、リハビリを指導してくれるところもありますが、そんな訪問リハビリのメリットを具体的に見ていくことにしましょう。まず一つ目は実際の生活に基づいたリハビリができるという点です。例えば、自宅にある階段を使って昇り降りをしたり、自宅のトイレまで移動したりします。また、屋内だけではなく、自宅の近所で屋外歩行しながらリハビリを進めることができます。患者さんの多くが実際に生活しているほとんどの時間を過ごすのは、自宅の中であり、実生活の中で自力で行なえることを増やしていくことは、患者さんにとっても大切なことです。「デイケア施設内での移動や階段の昇降運動はきちんとできるけど、自宅の階段が昇り降りできなくて困る」といった方々も多いため、こうした自宅でのリハビリはその後の生活を考えても有効であると言えます。
整形外科スタッフが、より快適な生活空間をご提案します
患者さんやそのご家族では、普段の生活の中でこれは危険と気づかないところでも、整形外科のスタッフが訪問リハビリを行なう際に発見できる場合もあるので、これはメリットと言えます。例えばリビングや和室にある段差など、そこに住んでいる方々は何も思わなくても、整形外科のスタッフが見ると「この段差は転倒してしまう恐れもある」と判断し、その後住環境の整備やリフォームにつながることもあります。また、移動が困難と思われても手すりさえ付いていれば移動ができることを発見できたりと、整形外科スタッフのような第三者が自宅を見て危険を見つけることは非常に重要なのです。
患者さん個人の目標を決めることができ、ご家族の相談に乗ることもできます
デイケア施設などのリハビリはスタッフ一名に対し、患者さんが複数名といったこともありますが、訪問リハビリの場合、基本的にはスタッフとのマンツーマンによるリハビリが実現可能となります。そして、患者さんの思いや実現したいことを目標として定め、スタッフが管理することで目標達成までのアプローチが効率よく進められます。
また、患者さん以外のご家族とも深くコミュニケーションを図ることができるので、患者さんへの介助方法や、普段の生活でご家族の方々が思っている不安な疑問に対して、整形外科スタッフが相談に乗ることもできます。