歯茎の膿は自分で出しても大丈夫?応急処置と注意点

歯茎から膿が出たら

歯茎に白ニキビのようなできものができたり、歯茎全体が腫れたりして膿が出てきている場合、自分で潰してしまうのは危険です。膿は細菌や細菌の死骸、白血球の死骸が混ざっており、炎症が悪化した結果に作られる液体なので、潰してしまうと細菌を含む不衛生な液が口の中に広がってしまいます。潰してできた傷から再度感染する可能性もあるので、自分で潰さないようにしてください。
歯茎から膿が出ても痛みや違和感がほとんどないものの、放置して炎症が広がれば歯の根や顎の骨を溶かしてしまう危険性があります。まずは正しい応急処置を行って治療を検討しましょう。

正しい応急処置

歯茎に白いできものがあり白や黄色の液体が出てくる、口の中が酸っぱくて口臭が悪化した、歯が浮く感じがするなどの症状がある場合は歯茎に膿が出て化膿している可能性があります。痛みや不快感がない場合でも歯茎の内側に膿が溜まっていることがあるので、正しい応急処置が必要です。まず、口の中で増殖している細菌を減らすために、市販のうがい薬で口腔内を清潔にします。うがい薬はノンアルコールで低刺激タイプ、クロルヘキシジンを主成分としたものを選んでください。痛みがある場合は市販の鎮痛剤でロキソプロフェンを主成分としたものを服用し、痛みを抑えましょう。運動や入浴などは血行が良くなり痛みが増すので控えるようにし、安静を心掛けてください。

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原因ごとの治療法

歯茎に膿が溜まった状態は自然治癒が困難なため、応急処置を行った後は早めに歯科にて治療することをおすすめします。歯茎に膿が溜まる原因は様々で、原因ごとに治療法が異なるからです。歯の根の部分に炎症が起きて膿が溜まっているケースでは、「感染根管治療」で細菌に感染している部分を削って消毒します。場合によっては歯茎を切り開いて膿を出す処置が必要です。歯の根が折れて内部に細菌が入った膿のケースでは、膿を出して患部を消毒する処置を行います。折れ方により修復が困難な時は抜歯をします。膿の原因が歯周病にあるケースは、「スケーリング」「ルートプレー二ング」などの処置で歯周ポケットに溜まった歯石の除去が飛鳥です。炎症がひどいケースでは、抗生剤などを使用して炎症を沈めて治療が行われます。歯茎の膿は放置すると歯を失うリスクもあるので、口腔トラブルを未然に防ぐために口の中は常に清潔を保ちましょう。そして、できるだけ早く歯医者に見てもらい、治療して悪化を防いでください。