口腔内のタイプを学ぼう!

口腔内のタイプを学ぶ前に

「治療が終了した後が歯科医院の腕の見せどころ」なんてこと聞いたことはありませんか?
今は昔と違い、予防に力を入れる歯科医院や、定期検診に通う方が増えていますよね。
そのため、カリエスだけ治して終わりや患者さんの要望だけ聞いて、終わりの時代ではなくなってきました。
治療が終了した患者さんの口腔内は、最初と比べてずいぶんと変わったのではないでしょうか?
患者さんが、なぜ治療を受けることになったのかのヒントを、メインテナンスで診ていけると、ワンランク上の衛生士の1歩前進できますよ。
そこで今回は、口腔内のタイプを学んで、メインテナンス力を上げていきましょう。
簡単でサクッと読める内容になっているので是非、最後までお付き合い下さいね。

口腔内のタイプ

口腔内のタイプは大きく分けてカリエスタイプとペリオタイプの2つに分けられます。
メインテナンスを行う前に、患者さんがカリエスタイプなのか、ペリオタイプなのかを
見分けることで、メインテンスをするポイントが大きく変わってくるのです。

カリエスタイプ

カリエスタイプの特徴は、治療痕が多いのに歯周ポケットがそれほど深くないことです。
そのため、カリエスになりやすい箇所を、患者さんがコントロールできているのか確認する必要があります。
また、患者さん自身のセルフケアが難しい箇所は、術者のプロケアでコントロールできるようにしましょう。
特に、マージン周囲や歯根面の部分は特に、カリエスコントロールができているかを入念に確認しましょう。
そして、カリエスタイプの補綴では力のコントロールや歯の破折、歯根破折、補綴物の脱離に注目して見て下さい。
なぜなら、カリエスタイプは特に、補綴歯が多い傾向があります。
そのため、咬合が強くあたっているところがあれば、破折の原因になりかねるので、しっかりとメインテナンスで確認するようにしましょう。

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ペリオタイプ

ペリオタイプの特徴は治療痕が少なく、歯周炎のリスクがあることです。
見るべきポイントは、支台歯周辺の縁上、縁下の歯肉やマージン直下、歯根面になります。
ペリオタイプは炎症のコントロールが必須になってきます。
特に歯肉縁下にプラークや、歯石がついていないか、2次カリエスの有無を確認するようにしましょう。
また、歯牙の見るべきポイントは力のコントロールや歯の動揺、補綴物の破折になります。
例えば、歯周病が原因で、歯の動揺が大きくなっていると、他の歯に負担がかかってしまいます。
負担になる歯が、補綴治療した歯の場合、破折になる可能性がでてくるため、動揺の確認も忘れずに行うことが必要です。