呼吸器内科とアレルギー
咳や喉の痛む理由は風邪だけではありません。
普通の風邪の咳と音が違う気がする、咳をするときに胸まで痛む、痰や息切れなど違和感を覚えたら、呼吸器内科での検査をおすすめします。
また、咳が長い間治らないというのも軽く考えてはいけません。
一般的な風邪の場合には、ウイルスが体内で活動する期間は14日ほどといわれており、それ以上たっても咳が収まらないのは別の原因の可能性も高いのです。
内科といってもさらに専門の診療科が存在します。
より信頼性の高い医療を受けたい方は悩みに応じた診療科を受診するようにしましょう。
肺炎や気管支炎などの原因はアレルギーとの関係性も深いため、呼吸器アレルギー内科のように、呼吸器科とアレルギー科の併設がされている病院もあるでしょう。
花粉やハウスダスト、化学物質や温度変化によって引き起こされる喘息も増えています。
この場合、ただの咳こみや喉の症状だけだからといって、そのままにしておくと気管支炎喘息になり重篤化する恐れもありますので早めの対応を心がけましょう。
COPDは専門の呼吸器内科へ
咳の別の原因としては、タバコのような生活習慣が引き金になっている場合も考えられます。
COPD、慢性閉塞性肺疾患と呼ばれるもので、気管支や肺にに異変が起きて呼吸がしにくくなる病気です。
近年では肺気腫や慢性気管支炎がまとめてCOPDへと分類されるようになりました。
COPDの原因の大部分はタバコといわれ、非喫煙者であっても日常的に煙を吸い込む環境にいる場合や、大気汚染によっても発症することがあります。
COPDになると、肺が炎症状態となり咳や痰がよく出たり気管支が狭くなるなどの症状があらわれます。
肺の細胞に負担がかかった状態で放置すると肺胞が壊れ、その結果心不全や呼吸不全、肺炎の悪化を招く怖い疾患なので見過ごさないようにしましょう。
COPDの初期症状は咳が長期間続く、階段の上り下りや軽い運動で動悸がするなどが特徴的で、やはり呼吸器内科で検査や治療を受けることが望ましいです。
呼吸器内科と咳をともなう他の病気
呼吸器内科では睡眠時無呼吸症候群も扱っています。
睡眠時無呼吸症候群になると、酷いいびきや、眠っている間に呼吸が止まったかと思うと、急にむせたり咳こんだりすることがあります。
しっかり休んでいるつもりでも日中に眠気や疲労感を感じたりしませんか。
睡眠時無呼吸症候群もそのままにしておくと、酸素不足による頭痛、高血圧、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まるため注意しなくてはいけません。
呼吸器内科での治療は保険も適用されますから、疑いのある場合は受診してみてはいかがでしょうか。
他にも、呼吸器内科でできることといえば慢性呼吸不全の方の自宅療法のサポートなどがあります。
酸素濃縮器や酸素ボンベのような酸素供給装置で、入院せずに自宅で療養する方もいらっしゃいます。