笑気麻酔とは?
笑気(しょうき)麻酔という言葉を初めて聞いた方もいるのではないでしょうか?吸ってリラックス状態にしてから治療を始めるので、歯医者での治療に恐怖心を持っている方でも緊張せずに受けられます。笑気は亜酸化窒素の別名であり、安全性の高い麻酔法として多くの医療現場で用いられています。
ガスを吸う麻酔法として全身麻酔もありますが、全身麻酔の場合ガスを吸うと意識を失うことが特徴です。一方で、笑気麻酔は意識を失うわけではなく緊張がほぐれリラックス状態になります。意識はあるので治療中に医師と会話ができ、より安心した気持ちで治療を受けられるでしょう。
また、歯科治療での笑気麻酔の使用は保険適用となり、多額の費用がかかる心配はありません。目安としては、自己負担3割の場合30分で約5OO~1000円ほどになります。
笑気麻酔の効果
笑気麻酔には2つの効果があるので、その効果をご紹介します。1つ目の効果として挙げられるのは、血圧の上昇を防ぐことです。治療に恐怖心を持っている方の場合、緊張で血圧が上昇し身体へ負担をかけてしまう可能性もあります。持病で高血圧や不整脈を持っている方は、緊張によって症状が悪化するリスクもあるでしょう。笑気麻酔を使ってリラックス状態を作れば血圧が急上昇する心配もなく、安全に治療を行えます。
2つ目の効果は、歯科治療への恐怖心や不安が和らぐ点です。歯医者に苦手意識を持つ方は多く、歯への痛みや違和感があっても受診しないことがあります。しかし、問題のある場所を治療せず放置してしまうと、口腔内だけでなく体全体に悪影響を及ぼす恐れもあり危険です。笑気麻酔を使うことは、恐怖心や不安を和らげ、歯医者への苦手意識を払拭することにも役立っています。
笑気麻酔を使う流れとは?
ここからは、笑気麻酔を使用する時の流れについて簡単に解説していきましょう。まずは、笑気麻酔専用マスクを装着し、鼻からガスを吸います。数分経過するとリラックス状態になるので、吸引したままで治療を進めていきます。治療が終わったらマスクを外し、ふらつきがある時は治まるまで安静にしましょう。
通常の診察は診察台を全部倒して行いますが、笑気麻酔を使う時は少し起こした状態で治療を行います。少し起こした方がよりリラックスした状態を作りやすいためです。歯医者によって多少流れや機器の違いはありますが、患者さんが緊張せずに治療を受けられる流れとなっています。